事務所衛生基準等の改正
去る12月1日に「事務所衛生基準規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令」(令和3年厚生労働省令第188号)が交付されました。また、同日付けをもって同改正省令の施行通達も発出されました。
同改正省令及び施行通達の原文は、当分の間、厚労省の次のURLから閲覧できます。
改正省令: https://www.mhlw.go.jp/hourei/……1K0010.pdf
施行通達: https://www.mhlw.go.jp/hourei/……1K0020.pdf
(改正の趣旨)
事務所における清潔保持や休養のための措置、事務所の作業環境等、事務所衛生基準規則(昭和47年労働省令第43号)等で規定されている衛生基準については、制定されてから50年近く経過していることから、その間の社会状況の変化を踏まえて現在の実状や関係規定を確認し、関係有識者による検討が行われ、取りまとめた報告書等をもとに、関係省令の改正が行われたものである。
(改正のポイント)
・事務室の作業面の照度基準について、作業の区分を「一般的な事務作業」及び「付随的な事務作業」とし、それぞれ300ルクス(現行は150ルクス)以上及び150ルクス(現行は70ルクス)以上とされた。
・便所の設置基準について、次のように改正された。
(1)男性用と女性用に区別して設置した上で、独立個室型の便所を設置する場合は、男性用大便所の便房、男性用小便所及び女性用便所の便房をそれぞれ一定程度設置したものとして取り扱うことができる。
(2)男性用と女性用に区別して設置するという原則は維持した上で、同時に就業する労働者が常時10人以内である場合は、便所を男性用と女性用に区別することの例外として、独立個室型の便所を設けることで足りることとすること。
・事業者に備えることを求めていた安衛則第634条の救急用具について、当該条文は削除された。